目の輝きについて
okkaaa in the Autumn
about 23AW
目の輝きについて
目の輝きについて考えている。
黒ずんだ部分に吸い込まれていってしまった
大切な言葉たちを今、思い出している。
知らない間に日が暮れていたとしても、手探りで探したい。
痛みを葬るな。感じた喜びも忘れるな。
目の輝きはいつだって自分次第。
about 23AW
ラ
イ
ブ
に
寄
せ
て
音楽ライブは常に「現在」でなければいけない。博物館に収められているものではなく、「現在」を共に「生きる」ものでなければ意味がないのだ。 綺麗な化石を掘り出して満足しているだけでは、ただの標本だからだ。そして今、僕の音楽は「現在」にない。それは単なる懐古主義的な音楽であるとかそういうわけでもなく、自我保持システムとして自分に組み込まれてしまっているものになっていないかということだ。「現在」、たとえばそれは自分の音楽と時代性の間をどう埋めるか、みたいなこと。それが音楽になければ、内から生まれる情動を発散するためのひとりの音楽になってしまう。そしてその「現在」と「生きる」ことで生まれる景色に今憧れを抱いている。今この時代でできる自分の100点の音楽を追求してみたい。過去の標本でもなく、自我保持の音楽でなく、自分の音楽と「現在」を生きるための音楽。その今を生きている”気”みたいなものを常に保持していくために、アマチュアでも、自分だけにしかできない表現を信じてみてみようと思う。
okkaaa
セットリスト
SS23「目の輝きについて」
Voyage
Heartbeat
愛のデタッチメント
エスオーエス
月のスポットライト
What's love
???
積乱雲
DIVE
1999年生まれ、20歳。 アーティスト、文筆家。
若干二十歳のアーティスト/文筆家/フォトグラファーという様々な側面を持つ今期待の新世代DIYミュージシャン。心地よく囁く声と歌詞が特徴で、Daniel Caesarや宇多田ヒカル、小説家・村上春樹などからの影響を受け、ヒップホップ、R&B、ゴスペルなど様々なジャンルの要素を感じることができる。楽曲制作もさることながら、ミュージックビデオの制作、楽曲のジャケットやwebサイトなども全てセルフプロデュースしている。
2019年2月には楽曲「シティーシティー」がSpotifyのバイラルチャートにランクインし、2019年7月にはSpotifyの新人発掘プロジェクト「Early Noise」のカバーを飾る。音楽プロデューサー・加茂啓太郎、音楽ジャーナリスト・柴那典らが審査員を務めるEnter Tech Lab主催『CHACCA CHALLEGE』で最優秀賞を獲得。彼のシングル「積乱雲」は2019年のベストミュージックとして数多くのキュレーターからピックアップされ、グラミー賞にノミネートされたプロデューサー/ DJのstarRoなど、日本の最もホットなプロデューサーからの支持を得ている。
Profile
1999年⽣まれの23歳。 アーティスト、文筆家。
ミュージシャン/ライター/フォトグラファーという様々な側⾯を持つ今期待の新世代DIYアーティスト。心地よく響くウィスパー・ボイスと歌詞が特徴で、ヒップ・ホップ、R&B、ゴスペルなど様々なジャンルの要素を感じることができる。楽曲制作もさることながら、ミュージック・ビデオの制作、楽曲のジャケットやwebサイトなども全てセルフ・プロデュースしている。
2019年2⽉には曲「シティーシティー」がSpotifyのバイラル・チャートにランクインし、2019年7⽉にはSpotifyの新人発掘プロジェクト「Early Noise」のカバーを飾る。Enter Tech Lab主催『CHACCA CHALLEGE』で最優秀賞を獲得。シングル「積乱雲」は2019年のベスト・ミュージックとして数多くのキュレーターからピックアップされ、グラミー賞にノミネートされたプロデューサー/ DJのstarRoなど、日本の最もホットなプロデューサーからの支持を得ている。
2020年にはVirgin Music Label and Artist Servicesから、シングル「CODE」および5曲入りEP『ID20』をリリース、作品の幅を広げるとともに新たなリスナー層をつかんできている。9月にはシングル「煌めき」、11月にはシングル「明晰夢」をリリース。流動的でボーダーレスな芸術性を持つokkaaaは、インディペンデントな姿勢を保ちつつ、現⾏シーンを横断する今期待のマルチ・クリエイターである。
Heartbeat (2021)
生きる感謝の鼓動
新たな世界に一歩を踏み出すことが難しくなった今、ありのままでいることの大切さをコロナ禍の経験を通じて書きました。自身がコロナに感染したこともあって、「当たり前」の有難さや「生きていることへの感謝」という確かな実感があるんです。そして今その感情を語ることは僕にとっては欠かせないテーマでありますし、かなり大きな意味を持つこととなりました。なので、今までにない力強い詩曲ができたのではないかと思っています。本楽曲が聞いてくれる皆様の、ありのままを肯定してくれる、そして背中を押してくれるようなそんな役割を担えたら幸いです。ぜひ聴いてみてください。
ID20 (2020)
リアリズムの文体とノスタルジー、魂が交通する歪みと夢
サイケデリックな夢とその現実を通して伝わる意識の波動が普遍的に敷衍していくリアル。「ここはぼくの中の印象的な想像力そのもので、深い井戸なようなもの。ここで、他世界に出てからはなくて叶わぬいろいろな美徳や才能に思いを巡らせ、いたずらな気の中に世の荒波を乗り越えていくためにユーモアと軽快さを見出した。いっさいのフィルターや数字はぼくには関係なかった。ノスタルジーからリアルを抉り出した現在のコントラスト、静かなためらいと抵抗の心持ちを大切に、道もない森に入りそして遠くの野原をほっつき歩く。」
明晰夢 (2020)
桃源郷的な世界で堕落と希望の波動を感じる
本楽曲は夢と現実の狭間を行き来するような不思議な作品となりました。音楽を作ってる時は夢を見てるような心地になるんですよね。桃源郷のような手触りを感じて夢中になってしまう。そんな明晰夢的な空間が詰まっています。とはいえ自己への陶酔は許さないでいたい。前作『煌めき』にもつながる叙情性もあったりするので前作も踏まえて楽しんでもらえたらなと思います。とはいえ歳を重ね,新たなフェーズに向かう必然性を感じています。そんな次に進む心持ちも伝わればいいなと思っています。ぜひ聴いてみてください。
NOTE
about AW23
本を読んでいるようなものなの。大好きな本を。今ではその本を読むのはあまりにも遅すぎるの。文字はバラバラで、文字と文字の間の空白は永遠に思えるほど。今でもあなたや私たちの物語を感じる。でも、文字の間の無限の空間に、今は自分自身を見つけたの。物質世界とは異なる場所。存在する知らなかった、まったく違う場所。あなたを心から愛してるわ。でも、ここが今の私がいる場所。そしてこれが今の私。私を行かせて。どんなに望んでも、私はもうあなたの本には住めない。
(her/世界でひとつの彼女)
「人は早く立ち直ろうと自分の心を削ぎ取り、30歳までにすり減ってしまう。新たな相手に与えるものが失われる。だが、何も感じないこと、感情を無視することはあまりにも惜しい」「いまはひたすら悲しく苦しいだろう。痛みを葬るな。感じた喜びも忘れずに」 Call me by your name- Elio and his father scene (best father son conversation)
ねぇウィルヘルムーそうするとぼくはもうなんにもいえなくなってしまう。僕は僕自身の内部に引き下がって、そこに一つの世界を見つけ出すのだ。むろん形のないはっきりとした力強い世界じゃない。予感とおぼろげな欲求のうごめいてる世界だ。そうしてそこでは一切が流れ動いている。僕は夢うつつにそういう世界に心楽しく身を投げかけていくのだ。
(ゲーテ『若きウェルテルの悩み』)